投資信託の相続税評価方法|上場株式・ETF・NISA口座の確認手順

投資信託の相続税評価は、上場投資信託か非上場投資信託かで確認する数字が変わります。この記事では、具体的な計算例を交えて、投資信託・ETF・上場株式・NISA口座の評価方法を解説します。

有価証券を含む相続税を概算

投資信託の相続税評価は何を見る?

非上場の投資信託は、死亡日の基準価額に保有口数を掛け、解約時に差し引かれる信託財産留保額や源泉徴収税額を控除して評価するのが基本です。ETFなど上場されている投資信託は、上場株式と同じく4つの価格から低い価格を使います。

  • ・残高証明書で投資信託名、口数、評価日を確認する
  • ・評価明細で死亡日の基準価額と信託財産留保額を確認する
  • ・未収分配金や源泉徴収税額があるかを分けて整理する
  • ・ETFや上場REITは上場株式の評価方法に近い手順で確認する

上場株式の4つの評価価格

価格内容
1. 死亡日の終値相続開始日(死亡日)の終値。休日の場合は直前の営業日
2. 死亡月の月平均死亡した月の毎日の終値の月平均額
3. 前月の月平均死亡した月の前月の毎日の終値の月平均額
4. 前々月の月平均死亡した月の前々月の毎日の終値の月平均額

※ この4つのうち最も低い価格を評価額とします。

具体的な計算例

ケース: A社株式1,000株を保有(死亡日: 6月15日)

価格金額
6月15日の終値2,500円
6月の月平均2,450円
5月の月平均2,300円(最低)
4月の月平均2,400円

評価額 = 2,300円 × 1,000株 = 230万円

投資信託・ETFの評価方法

上場投資信託(ETF)

上場株式と同じく、4つの価格のうち最も低い価格で評価します。

非上場の投資信託

死亡日の基準価額 × 口数 − 信託財産留保額 − 源泉徴収税額(解約時の譲渡益に対する税額)で評価します。

投資信託の評価で集める資料

資料確認する内容
残高証明書銘柄名、保有口数、評価基準日、口座区分
評価明細基準価額、信託財産留保額、源泉徴収税額
取引報告書取得時期、分配金、未収分配金の有無

NISA口座の取扱い

NISA口座で保有している株式・投資信託も相続税の課税対象です。NISAの非課税メリットはあくまで所得税・住民税(配当や売却益)に対するもので、相続税には適用されません。

なお、被相続人のNISA口座は相続人に引き継ぐことはできません。相続人が受け取った株式は特定口座や一般口座に移管されます。

配当落ちの注意点

死亡日が配当落ち日(権利確定日の翌営業日)以降の場合、株価が下がっているため終値は低くなります。一方、受け取る権利が確定した配当金は「未収配当金」として別途相続財産に含まれます。配当落ち前後での評価は一長一短です。

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よくある質問

上場株式の相続税評価額はどう決まりますか?

死亡日の終値、死亡月の月平均終値、前月の月平均終値、前々月の月平均終値の4つのうち、最も低い価格が評価額となります。相続人に有利な仕組みになっています。

投資信託の相続税評価はどうなりますか?

上場されている投資信託(ETF等)は上場株式と同じ方法で評価します。非上場の投資信託は、死亡日の基準価額×口数から信託財産留保額と源泉徴収税額を差し引いた金額が評価額です。残高証明書や評価明細で基準価額・口数・解約控除額を確認します。

NISA口座の株式も相続税がかかりますか?

はい、かかります。NISAの非課税は所得税・住民税に対するもので、相続税は別です。NISA口座の株式も通常の上場株式と同じ方法で評価され、相続税の課税対象となります。

投資信託の相続税評価で最初に確認する資料は何ですか?

金融機関の残高証明書、評価明細、取引報告書を確認します。死亡日の基準価額、保有口数、信託財産留保額、未収分配金、源泉徴収税額の有無を分けて見ると、概算評価額を整理しやすくなります。

※ 本記事は有価証券の相続税評価の一般的な解説であり、個別判断・税務申告を行うものではありません。 正確な評価は税理士などの専門家にご確認ください。 最終更新日: 2026-07-12