預貯金の相続税評価と手続き|口座凍結から名義変更までの流れ

預貯金は相続財産の中でも大きな割合を占めます。この記事では、預貯金の相続税評価方法、銀行口座の凍結と仮払い制度、名義変更手続きの流れを解説します。

預貯金を含む相続税を概算

預貯金の種類別・相続税評価方法

種類評価方法
普通預金死亡日の残高
定期預金残高 + 既経過利子 − 源泉徴収税額
外貨預金死亡日のTTB(対顧客電信買相場)で円換算
貯蓄預金死亡日の残高(利子は普通預金と同様)

銀行口座の凍結の仕組み

金融機関は口座名義人の死亡を知った時点で、その口座を凍結します。凍結されると入出金、引き落とし、振込の一切ができなくなります。

注意点

  • 公共料金の引き落としも停止されるため、早めに名義変更が必要
  • 凍結前に引き出した場合でも、相続財産としての評価額は変わりません
  • 無断で引き出すと、他の相続人とのトラブルの原因になります

預貯金の仮払い制度

2019年7月から施行された制度で、遺産分割が完了する前でも、葬儀費用や生活費のために預貯金の一部を引き出せるようになりました。

仮払いの上限額

各銀行の預金額 × 1/3 × 法定相続分(上限150万円/銀行)

預貯金の名義変更手続き 5ステップ

1

銀行に死亡の届出

被相続人の死亡を銀行に連絡し、必要書類の案内を受ける

2

残高証明書の取得

相続税申告のために死亡日時点の残高証明書を請求(手数料は銀行により異なる)

3

遺産分割協議

相続人全員で預貯金の分割方法を決定し、遺産分割協議書を作成

4

必要書類の提出

遺産分割協議書、戸籍謄本、印鑑証明書等を銀行に提出

5

払戻し・名義変更

銀行の審査後、指定口座への振込または名義変更が完了

必要書類リスト

書類備考
被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡)全ての相続人を確認するため
相続人全員の戸籍謄本現在の戸籍
相続人全員の印鑑証明書発行から6ヶ月以内
遺産分割協議書相続人全員の署名・実印
通帳・キャッシュカード紛失の場合は届出
相続届(銀行所定の書式)銀行窓口で取得

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よくある質問

銀行口座はいつ凍結されますか?

銀行が口座名義人の死亡を知った時点で凍結されます。死亡届を出しただけでは自動的に凍結されず、銀行への連絡(または新聞のお悔やみ欄等)がきっかけとなります。

預貯金の相続税評価額はいくらですか?

普通預金は死亡日の残高がそのまま評価額です。定期預金は残高に既経過利子(源泉徴収税額控除後)を加えた金額が評価額となります。

口座凍結後にお金を引き出す方法はありますか?

2019年7月から「預貯金の仮払い制度」が始まりました。各銀行につき、預金額の1/3×法定相続分(上限150万円)まで、遺産分割前でも引き出せます。葬儀費用などの急な出費に対応できます。

※ 本記事は預貯金の相続手続きの一般的な解説であり、税務相談・税務申告を行うものではありません。 正確な手続きは各金融機関および税理士にご確認ください。